
僕は、理系の大学院を修了し、今は特許事務所で法律と理系の専門知識を生かした仕事をしています。
大学時代は、大手予備校で働きつつ、家庭教師をしていました。
日本社会は、ご存知の通り、学歴が高い方が有利な社会です。
そのため、勉強が苦手であろうと受験勉強をせざる得えません。
しかし、スポーツが苦手な人がいるように、勉強が苦手な人も大勢います。
また、勉強に苦手意識がなくても、成績が上がらなくて悩んでいる人も多いと思います。
さらに、定期テストはできても、模試の点数が悪い受験生も意外に多いものです。
この記事はそんな人たちの悩みを少しでも解決できるようにと書いたものです。偏差値を上げる受験勉強の方法として、少しでも学生、特に受験生のお役に立てれば、幸いです。
目次
成績(偏差値)が上がりやすい科目と上がりにくい科目の理解
みなさんは、成績(偏差値)が上がりやすい科目と上がりにくい科目は、どの科目か理解していますか?
これを理解しているだけで、受験勉強をする際に有利となり得ます。
なぜなら、何の計画も立てないで、単に偏差値が低いからという理由で、成績が上がりにくい科目を優先的に勉強していても、なかなか伸びないことが多く、気持ちが焦ってしまい不利になるためです。
受験勉強で重要な要素の1つはモチベーションなので、焦ってモチベーションを落とすようなことは避けなければなりません。
成績が上がりやすい科目は、もちろん、人によって変わる部分もありますが、一般に、主に暗記科目は成績が上がりやすく、論理的な思考が必要な科目ほど成績が上がりにくい傾向があります。
具体的には、
①社会 ②理科 ③数学 ④英語 ⑤国語の順に成績が上がりやすい傾向があります。
社会の場合は、公民、地歴の順、
理科の場合は、生物、物理、化学の順、
英語の場合は、英文法(単語も含む)、英文読解、英作文の順、
国語の場合は、漢文、古文、現代文の順に成績が上がりやすい傾向があります。
例えば、あなたは、歴史上の人物を答える問題では、必須の人物を暗記していれば、すぐに回答できます。これに対して、「成績が上がらない人・勉強できない人!!偏差値を上げる受験勉強の方法」という本記事のタイトルを英訳してくださいという問題では、単語やある程度の英文法をマスターしていなければ、正解できません。
苦手科目の方が成績が上がりやすい
入試は、基本的に、複数の科目の合計点数で決まります。
そのため、得意科目の点数を20点上げようと、苦手科目の点数を20点上げようと合否は変わりません。
仮に、あなたは国語が得意で、普段80点ぐらいだとし、一方、あなたは社会が苦手で、普段30点ぐらいだとしましょう。
国語の点数を80点から100点まで上げるのと、社会の点数を30点から50点に上げるのでは、どちらが早いと思いますか?
あなたが思っている通り、社会の方が早く点数が上がります。
基礎を習得するだけでも、30点から50点には上がるでしょう。しかも、上記の通り、社会は主に暗記科目であるため、成績が上がりやすい傾向があります。
従って、成績(偏差値)が上がりやすい科目を理解しつつ、苦手科目を克服した方が有利な場合が多いといえるでしょう。
あなたが優先すべき科目
予備校や家庭教師で教えた経験上、上記の通り、社会や理科は比較的短い期間で成績が上がる傾向があります。
その社会や理科のように、成績が上がりやすい科目を苦手とする人はラッキーだと思ってください。ある程度の勉強時間を確保できれば、短時間で成績は伸びやすいです。
一方、成績が上がりにくい科目を苦手とする人は、成績を伸ばすのに時間がかかる傾向があります。しかし、焦ってしまっては逆効果です。その科目の中で、成績が伸びやすい項目から優先的に勉強していけば自然と点数は上がっていきます。
例えば、英語であれば、単語や英文法は暗記項目なので比較的早く点数は上がるでしょう。しかも、単語や英文法の理解が深まれば、英文読解の点数も自然と上がっていく傾向があります。ただし、英文には日本語と違う独自の流れがあるため、その知識も共に習得する必要はあります。
受験勉強は定期テストの勉強とは違う。長期記憶が必要!!
定期テストの点数は高いけど、模試の偏差値が低い人!!
受験生の中には、定期テストの点数は高いけど、模試の偏差値が低い人が意外と多い。
この記事を読んでる人の中にも、自分のことだ!と思った人はいるのではないでしょうか。
こういう人は、暗記は得意だけども、長期的に記憶するのが苦手な人が多いです。
今の勉強方法に加えて、次の項目で示す方法をプラスαで実践すれば、模試の偏差値も上がりやすくなります。
なお、このタイプの人で、模試の成績の伸び率が予想以上に低い人は推薦枠で大学に行くのも選択肢の一つです。ただ、推薦の時期は早いため、特に夏まで部活等をしていてあまり勉強できていなかった人は判断が難しいと思います。いずれにせよ、自分で考えた上で、後悔しないような選択ができるように、先生や家族とも話し合って決めるべきだと思います。
受験のための具体的な記憶方法
復習するタイミングが大切
定期テストは、1週間勉強すれば、比較的良い点数が取れますが、受験勉強はそうはいきません。ご存知の通り、受験は広い範囲から出題されるため、例えば半年前に1度だけやったような問題が出題されたりします。従って、効率よく、受験勉強を進めるためには覚えたことを長期的に記憶しておく必要があります。
長期的に記憶するためには、勉強した項目を忘れないうちに、再度復習することですが、ここで最も重要なのは復習するタイミングです。
ここで、復習する際には、すべての問題を解きなおさなくてもいいです。
覚えているうちに、少なくとも見返すことです。それだけで、記憶の残り方がかなり変わります。実際に僕の生徒にもそうさせていたし、ほとんどの生徒が実践し、効果がありました。なお、ヒントをもらったら思い出せる程度記憶に残っているタイミングでもいいです。
もちろん、時間に余裕があれば、1回目にやった問題をすべて解き直すのもいいでしょう。
ただ、すべて解き直すのは非効率なので、僕は1回目やったときに、3段階(〇、△、×)で印をしておき、ランクが低いもの、又は見返したときに記憶が薄い項目を時間をかけて復習します。
じゃあ、具体的に、いつ見返せば良いのですか?と生徒に質問されることがよくあります。できれば、1週間後ぐらいがベストです。これは1回目にやった記憶を、少なくともヒントを貰えれば思い出すことができる期間だからです。
さらに、1か月後ぐらいに3回目の復習をすると効果的です。なお、記憶力があまりよくないと思うのであれば、もちろん復習する回数を増やしてください。しかし、復習はタイミングが大切なので、3回目の復習は上記のタイミングで行うとより有効だと思います。
このように、勉強する内容や時間が全く同じでも、復習するタイミングを適切にスケジューリングして受験勉強を実施するだけでも、偏差値が伸びやすくなる傾向があります。成績が上がらない人や勉強できない人は、上記の復習を実践してみてください。
自分で自分に解説する勉強方法
書きたいことはいっぱいありますが、長くなってきたので最後の項目とします。
僕が推奨したいもう一つの方法は、自分で自分に解説する勉強方法です。
人に声を出して教えた経験がある人は多いと思います。そういう人はよくわかると思いますが、人に教えたことは記憶に残りやすいです!しかも、人に教えるときって深く考えるから、自分の理解が薄い部分がすぐにわかるんです。
そこで、僕は、少なくとも記憶するのが難しい項目については、自分自身に解説する(自分一人しかいないので笑)ようにしています。そうすると、僕の経験上、記憶に残りやすくなります。生徒にも実践してもらって一定の効果が得られることは確認しています。また、声を出して耳で聞くことや人に解説すると記憶に残りやすいことは、科学的にも実証されています。
まとめ
この記事は、成績が上がらない人や勉強できない人に向けて、偏差値を上げる受験勉強の方法を提案したものです。
簡単にまとめると、
成績(偏差値)が上がりやすい科目や上がりにくい科目を理解すること、
苦手科目を克服した方が有利となる場合があること、
これを踏まえて、あなたが優先する科目を決めること、
受験勉強は定期テストの勉強と違い、長期記憶させる方法を実施すること、
長期記憶するためには、特に復習のタイミングがかなり重要であること、
記憶を定着させる例として、自分に解説する方法があること
を主に説明しました。
この記事が少しでもあなたの役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。