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特許要件の新規性についてわかりやすく解説します!!

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特許要件の新規性についてわかりやすく解説します!!

りほぎょ
こんにちは。りほぎょです。

今回は、「あなたでも発明はできる。発明と特許をちょー簡単に説明します」シリーズの第6回です。

シリーズの第5回では、「特許請求の範囲の記載方法をわかりやすく解説します」というテーマで話をしました。第5回では、発明の生み出し方や考え方をおさらいし、その上でどのように特許請求の範囲(請求する権利範囲)を作成していくのかを、鉛筆の例を取り上げて簡単に説明しました。

また、請求項1は広い範囲で記載することが多いため、特許要件を満たさない場合が多く、審査官から特許にできませんという通知(拒絶理由通知)が届き、その拒絶理由通知に応答する期間内に特許請求の範囲を補正できることを説明しました。さらに、その発明が今までにないという特許要件が新規性という要件であり、審査官に新規性がないと指摘されても、補正をすることで新規性の要件をクリアできることを解説しました。

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本件から、最低限知っておくべき特許要件について、少し踏み込んでわかりやすく、会話形式で解説していきたいと思います。前回は新規性について少し触れましたが、第6回では「特許要件の新規性についてわかりやすく解説します!!」というテーマで、りほぎょと、友達のまみの会話形式で話をします。



まみ
第5回で少し教えてもらったけど、新規性の理解をもっと深めたいの。新規性についてもう少し詳しく教えて。

おっけー。この前もいったように、新規性という特許要件を一言でいうと、今までにない新たな発明であるという要件なんだ。これは当たり前の特許要件といえると思うよ。だって、新しい発明ではなく、今までに知られていた発明を、まみが特許出願して特許になったらどうなる??その発明に関する特許をまみが20年間独占することになるんだよ。
りほぎょ

まみ
それやばいね。みんなシメシメと思って権利を取得するから、産業の発達を確実に乱すことになるね。

その通り。新規性という要件は、具体的には3つで成り立っていて、特許法の29条1項に定められているんだ。1つ目は、「特許出願前に、日本国内又は外国において公然知られた発明」(特許法29条1項1号)は新規性がないと規定されているんだ。
りほぎょ

まみ
公然って、公にってことだから、人数が何人以上って決まってるの??

普通はそう思うんだけど、違うんだ。「公然知られた」というのは、守秘義務を有するか否かで判断し、人数は関係ない。例えば、守秘義務を有さない人が少数でもその発明を知っていれば、「公然知られた発明」に該当する。逆に、守秘義務を有する人が30人知っていても「公然知られた発明」に該当しないんだ。
りほぎょ

まみ
わかったわ。じゃあ、例えば、教授が守秘義務を有さない生徒に、授業中、自分の発明を説明してしまったら、その発明は「公然知られた発明」に該当するってことだよね?

その通りだよ。後、「特許出願前」というのは、特許出願時を基準とするってことなんだ。ここで、注意しなければならないことがある。特許出願時の判断は、日単位ではなく、時分単位で行う。例えば、午前の授業で、教授が独自にした発明を守秘義務を有さない生徒に話したとしよう。まみが独自に教授と同じ発明をして午後に特許出願したら、新規性がないと判断されるんだ。
りほぎょ

まみ
えーーー。それ切なすぎる。じゃあ、特許は発明してから、なるべく早く出願した方がいいってことね。

そういうこと。2つ目は、「特許出願前に、日本国内又は外国において公然実施をされた発明」(特許法29条1項2号)は新規性がないと規定されているんだ。「公然実施をされた発明」というのは、その発明の内容が公然知られる状況、又は公然知られるおそれのある状況で実施されたことをいうんだ。
りほぎょ

まみ
公然知られる状況って具体的にどんな状況なの?

例えば、ある発明に係る製品Aがあるとする。その製品Aの工場で、守秘義務を有さない技術者に見学会を開催したときに、技術者であれば、製品Aの発明の内容を簡単に理解できる状況をいうんだ。
りほぎょ

まみ
なるほどね。公然知られるおそれのある状況はどんな状況なの?

例えば、さっき説明した見学会の際に、技術者であっても、外部からみたら製品Aの発明の内容を理解できないけど、工場の担当者に聞いたら説明をしてくれるような状況のことをいうんだ。
りほぎょ

まみ
わかったわ。でも、第3回で私が生み出した断面が正六角形である鉛筆の発明を公開したら、「公然実施をされた発明」というよりも、「公然知られた発明」だよね。そもそも、公然知られる状況や公然知られるおそれのある状況になる前に、そもそも見れば誰でもわかるしね(笑)。

そうだね(笑)。実は、意匠でも特許のように20年間独占する権利を取れるって知ってるかな?
りほぎょ

まみ
意匠ってデザインよね。私も良いデザインがあって権利取れないかと思ってたのよね。特許の話が終わったら意匠も聞きたいな。

意匠については、発明の話が終わったら説明しようと思うけど、意匠って簡単にいうとデザイン、すなわち、物品の美的外観だから見ればわかるやん?だから、新規性の要件に、「公然実施をされた意匠」ってなくて、「公然知られた意匠」に統合されてるんだ。
りほぎょ

まみ
なるほどね。

後、審査の際に、新規性がないから特許にできませんという拒絶理由通知が届くことがあるんだけど、上の2つで指摘されることはほとんどないんだ。ほとんどが、3つ目に説明する「特許出願前に、日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明」で新規性がないと指摘される。
りほぎょ

まみ
おそらくこういうことかな。出願された発明が新規性があるか否かを判断するときに、例えば守秘義務を有していない人がどれだけ知ってるかとか、工場見学が行われて公然実施されたとか、個別にいちいち調べられないからでしょ??それできたら、特許庁暇すぎだよね(笑)

その通りだよ。特許庁は、かなり忙しいからそんな調査している暇はない。だから基本的に、全世界にある文献をコンピュータで調査して、その文献に基づいて新規性ありませーん!と言ってくるんだ。
りほぎょ



まみ
なるほどね。じゃあ、今日説明してくれた2つの要件はどんな時に使われるの??

使い道は色々ある。例えば私の特許あなた侵害してるでしょ?って訴えられたときかな。訴えられたら、損害賠償請求されてその特許がすごい特許の場合、多額の賠償金を支払わなくてはならない。だから、その特許はそもそも特許要件を満たしておらず、特許を取得できなかったから無効にすべきもの(そもそもなかったってこと)だと主張でき、認められたら賠償を免れるんだ。そうなったら必死に調査するだろ?調査の結果、例えば教授がすごい発明をしたのにうかれすぎて、出願前の授業中、生徒たちに発明を自慢気に説明していたことが判明したら「出願前に公然知られた発明」として新規性がなかったのに特許を取得していたことになる。この証拠を基に侵害訴訟で反論して認められれば、賠償を免れるんだ。しかも、特許無効審判といって、特許を無効にするための審判(裁判に近いもの)を提起すれば、その教授の特許を無効、すなわち、なくすことができるんだ。
りほぎょ

まみ
なるほど。審査で指摘されなくても、そういう使い道があるってことね。よく理解できたわ。次回は3つ目の要件について詳しく教えてね。

了解。
りほぎょ

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