
さて、今回は、「あなたでも発明はできる。発明と特許をちょー簡単に説明します」という大テーマの1つ目、「日本にとって発明や特許が重要な理由」について解説しました。
みなさんに発明や特許のことを少しでも知ってほしいと思い、すぐに読める字数内で、このテーマの記事を更新していきたいと思います。
日本にある技術という無形財産
発明や特許と聞くと、難しい、わからないと思う方が多いのではないでしょうか。
残念ながら、特許をはじめとする知的財産の専門家である弁理士は、かなり重要な仕事をしているにもかかわらず、一般に知られていません。
なぜ、特許が重要だと思いますか?
日本にとっては、むちゃくちゃ重要なんです。
例えば、サウジアラビア等の石油大国は資源がありますから、石油を売ったらお金が入り、国は潤いますよね。
これに対して、日本は石油大国と違い、資源がありません。その代わり、日本人は頭が良い民族であるため、技術が急速に発達し、今や世界トップクラスの技術力を誇ります。そのため、その技術を守りつつ、活用することで国にお金をもたらすができます。結果として日本の経済が潤います。
しかし、石油等の資源は形がある資産、すなわち、有形財産であるため、実際に存在するものを取ってこなくてはならないから、真似をすることができません。
これに対して、技術自体は、形がない資産、すなわち、無形財産であるため、いくらでも真似をすることができます。
日本にとって特許が重要な理由
そこで、その技術(発明)に対して、日本や世界各国で特許を取得することで、20年間その発明を独占することができ、誰も真似をすることができなくなるのです。
例えば、ガンを治す画期的な薬を開発して特許を取れば、その会社しかその薬を作ることができず、その薬で多額の利益を得ることができます。しかも、その技術を使いたい人がいれば、使用してもよいけど、例えば売上の〇%を払ってね!という契約を結ぶことができるのです。
このように、石油等の有形財産であれば、特許なんて取得しなくても真似されることがありませんが、技術(発明)は、目に見えない無形財産であり、いつでも真似をすることができるため、特許を取得する必要があるのです。
もっと具体的に説明すると、上記の通り、ガンが治る画期的な薬を開発したとします。その薬で特許を取得しなければ、誰もがその技術を使うことができ、開発にかかった多額の費用すら回収することができず、その会社は世紀の大発見をしたにもかかわらず、倒産します。しかし、世界各国で特許を取得していれば、20年間その薬の製造販売を独占することができ、多額の利益を得れるため、その企業は巨大企業に成長します。
資源がない日本において特許がちょー重要な理由を少しでもわかって頂けたでしょうか。
次は、「あなたでも発明はできる。発明と特許をちょー簡単に説明します(2)」で特許や発明のことをさらに解説します。