今回は、「【観察分析判断】全ての業種に通じる仕事術・・・仕事ができる人になるためのノウハウ(4)」の続編(5)です。
【観察分析判断】問題解決能力のおさらい
(1)をおさらいすると、
どの業種であれ、仕事のできる人は、
①問題解決能力
②創造力
に優れており、
問題解決する際には、
観察→分析→判断(改善案)の順に
自然と考えていることを解説しました。
(2)では、観察について説明し、
観察とは、問題点を発見することであり、
問題点を挙げるときに、いかに細かく観察して真の問題点を導き出せるかどうかが、適切な改善案を導き出すための鍵となることを解説しました。
(3)では、分析について説明し、
分析とは、観察で発見した問題点がなぜ生じているのか、その原因(理由)を導き出すことであり、
分析する際には、その原因を推定し、実際に調査した上で、原因を確定するという順に考えることが重要であることを解説しました。
(4)では、判断について説明し、
判断とは、分析で確定した原因を基に、その原因を解決するための改善案を導き出すことであり、
分析→判断の過程で、新たな問題点が生じた場合は、
観察、分析、判断を繰り返せば、改善案を導き出すことができることを解説しました。
創造力が重要
今回は、②創造力について解説します。
創造力とは、みなさんもご存知の通り、
今までにない新しいものを作り出す能力のことです。
英語では、「creativity」と言われます。
①問題解決能力に加え、
さらに②創造力を有していると、
特にクリエイティブな仕事に対しても、仕事のできる人になれます。
例えば、建築業界の仕事において、クライアントから「子供たちが元気よく、かつ安全に遊べる公園を作ってください」という依頼があった場合、新しい公園を作り出さなくてはなりません。この場合に②創造力が発揮されます。
また、創造力を駆使して、公園のイメージ図を作り上げても、設計図を作製するにあったって、いくつもの問題が生じます。
その時に、「全ての業種に通じる仕事術・・・仕事ができる人になるためのノウハウ(1)~(4)」で解説した観察、分析、判断の思考を使って、問題を解決していくことで、新しい公園を作り出すことができるのです。
では、どうやって創造力を鍛えることができるのでしょうか。
観察、分析、判断のように詳細に説明してください!と質問されると思いますが、創造力の鍛え方は非常に難しいです。
ただ、僕の経験上、以下のようにすると、創造力を鍛えることができます。
引き出し(自分の持っている知識)を増やすこと
1つ目は、引き出しを増やすことです。
引き出しを増やせば、頭の中で色んなパターンを変更したり、組み合わせたりすることができるため、新しい発想を生み出しやすくなります。
極端にいえば、0から1を生み出すことはかなり難しいですよね。
でも、それと比べれば、1から10を生み出すことは容易ではないでしょうか。
例えば、アインシュタインは、そのような考え方がない時代に、むちゃくちゃ難しい相対性理論を生み出しています。0から1を生み出すことは、天才でしか無理といっても過言ではないかもしれませんね( ˘•ω•˘ )
しかし、その相対性理論の原理を使って、人類は今や生活に欠かせないGPSを作り出しました。相対性理論がなければ、GPSは実現できていません。すなわち、引き出しを増やすことが重要であることがわかりますね。ちなみに、GPSに相対性理論が使われていることは、ちょーーー簡単に以下の記事で説明しています。
観察、分析、判断を鍛えること
2つ目は、観察、分析、判断を鍛えることです。
特に、観察、分析、判断のいずれかの過程で、発想を転換して別の改善案を導き出す練習をしてください。
ちょーーーーくだらないことでもかまいません。
なぜ、観察、分析、判断を鍛えれば、創造力を養えれるかというと、
観察では、課題に対して、真の問題点をいくつか発見しようと、
分析では、その問題点の原因を見出そうと、
判断では、見出した原因に基づいて、改善案を導き出そうと、
自分の引き出しを組み合わせたり、変換したりして、次のステップにいこうと考えますよね。
このように、問題解決能力を鍛えることで、自然と創造力を鍛えることができると僕は考えています。
もちろん、観察→分析→判断の過程のいずれかの過程が、誰にでもわかるスキームの場合もあります。そのような場合でも、別の角度から、別の視点で改善案を導き出してみてください。
僕は、このようにして創造力と問題解決能力を養い、今の仕事に生かしています。
ここで、創造力を鍛える方法として、上記2を挙げた理由がもう一つあります。
実は、創造力で作り上げたように見えても、実際は、主に問題解決能力により生み出していることが多いのです。
例えば、僕が大学院時代に開発した新規物質は、イギリスの雑誌に掲載されていますが、これだけ聞くと、創造力を駆使して開発したんだな!と思いますよね。
でも、8割は問題解決能力により生み出されています。
研究には、背景技術があり、必ず課題があります。
結局、その課題を解決するための問題点を見つけ、真の原因を分析して改善する、これを繰り返し、繰り返し行うことで新規物質を生み出しているのです。
会社の新しいプロジェクトなども同じことがいえると思います。
このように、
①問題解決能力
②創造力
を鍛えることで、
仕事のできる人になれると、僕は確信しています。
次回、「全ての業種に通じる仕事術・・・仕事ができる人になるためのノウハウ」シリーズを更新するときには、観察→分析→判断の具体例をしょーーーもない事例も含めて紹介したいと思います。